映画のあとにも人生はつづく

最近見て心に残った映画について書いています

2015-07-01から1ヶ月間の記事一覧

バケモノの子

9歳の夏、俺はひとりぼっちだった-。 荒んだ眼をした男の子が渋谷の繁華街をうろつく。母親を交通事故で亡くし、親せきに引き取られるのを拒んで徘徊しているのだ。自分を取り巻くあらゆるものに憎しみの目を向けながら。大嫌いだ、大嫌いだ、大嫌いだ、胸…

きみはいい子

人間はもともと邪悪なものなのだろうか。それとも人間はもともと善きものなのだろうか。 仏壇にお茶をあげ、自分もゆっくりと飲む。お婆さんがひとり、縁側で桜の花びらが舞い落ちるのに気付く。6月だというのに。玄関の呼び鈴に出てみると、若い男性がひた…

沖縄 うりずんの雨

うりずんとは、沖縄で春分から梅雨に入る時期までのこと。「潤い初め(うるおいぞめ)」が語源であるらしい。70年前のうりずんの季節に沖縄戦が行われた。沖縄では今もこの時期になると当時の記憶がよみがえり、体調を崩す人たちがいるという。 映画は、沖縄…